2011年12月13日火曜日

政治囚釈放をキューバに求める

▼▽▼ホンジュラスのオスカル=アンデレス・ロドリゲス=マドゥリアガ枢機卿は12月13日ローマで、記者団に対し、ローマ法王ベネディクト16世の来年のキューバ訪問前に、キューバ政府が政治囚を釈放するのが望ましい、との考えを示した。

     法王は12日、来年4月初めの聖週間の前にメキシコとキューバを訪問する、と正式に表明した。墨玖両国訪問は3月になると見られている。

     キューバの政治囚は2010年以降、約130人が釈放され、これが法王の来訪を促す結果となったが、さらに釈放を求めたわけだ。ロドリゲス=マドゥリアガ枢機卿は、将来の法王候補とも目される有力な人物で、法王の意向を代弁してるのは疑いない。

     キューバの政治囚は、50人前後とされるが、キューバ政府は「一般犯罪人」という捉え方をしているため、正確な人数はわからない。

     ラテンアメリカは、世界12億人のローマカトリック信者の40%がいる、最大の信者の塊である。法王にとり両国訪問は、07年のブラジルに次ぎ2度目のラ米訪問となる。

     故ヨハネ=パウロ2世前法王は1998年キューバを訪問し、フィデル・カストロ議長(当時)と歴史的な対話をした。来年の法王訪問は、2度目のキューバ訪問となる。

(2011年12月13日 伊高浩昭執筆)