2012年2月3日金曜日

ブラジル大統領がハイチ訪問

▽▼▽ブラジルのジルマ・ルセフ大統領は2月1日、ハイチを訪問した。早朝キューバから首都ポルトープランスに到着したルセフは、ミシェル・マルテリ大統領と、両国関係や国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)の要員削減問題について話し合った。

    両首脳は会談後、そろって記者会見に臨んだ。ルセフは次のように語った。

    「ブラジルは、強い立場にある国が弱い立場の国を支援するという精神で、ハイチを支援してきた。治安、司法、スポーツ、環境などの分野でも支援していく」

    「飢餓撲滅政策の遂行を支援する」

    「ブラジルを第2の祖国としてブラジルにやってきたハイチ人(約4000人)の安全と尊厳を保障する」

    「キューバと協力して、ハイチ人医療・保健要員2000人を養成する」

    「国連方針に沿って、派遣団のうちのブラジル軍部隊を現在の2000人から1900人に減らす」

    ブラジルは、ハイチ安定化派遣団の団長国で、最大の駐在規模をもつ。現在、派遣団の要員は1万1600人だが、国連は当面2700人を削減する方針。

    マルテリ大統領は、派遣団の将来の撤退に備えて、廃止され現在ない軍隊を再び組織する政策を打ち出し、準備を進めている。2年前の大地震後ハイチ援助を増やしてきた国際社会からは、「軍隊を持つ余裕などないではないか」と、批判する声が上がっている。

    同大統領は、この日の記者会見では、ブラジルへの感謝をルセフに表明した。ルセフは1日、帰国の途に就いた。