2012年2月7日火曜日

パナマ政府が先住民排除

▼▼▼パナマ西部チリキ県の先住民族ンガベ・ブグレーは、共同体内にある鉱山と水源を守るため闘っている。富豪リカルド・マルティネリ大統領の新自由主義政権が、保護の約束を反故にして鉱山開発と水力発電所建設に動き始めたため、1月末、県内を走る汎米自動車道を封鎖し、抗議していた。

    政府は2月5日、警察機動部隊を投入し、先住民を排除した。その際、先住民1人が銃弾を受けて死亡、39人が負傷、41人が逮捕された。

    先住民は「ンガベ・ブグレー天然資源・権利防衛連絡会議」を結成して、政府への抵抗運動を続けてきた。今後も闘争を続ける構えで、各地の先住他民族や労組が連帯を表明している。

    マルティネリ政権下では貧富格差が開き、貧困層の不安が都市と農村で高まっている。

(続報)先住民の「連絡会議」と政府は2月7日、カトリック教会の仲介で交渉し、10項目の合意に達し、協定を結んだ。鉱山・水源開発に関する新法を制定する、政府は先住民運動を弾圧しない、先住民は汎米道路などを封鎖しないーことなどが合意されている。

    国会は合意に基づき8日、新法制定の審議を開始することを決めた。

    一方、隣国コスタ・リカの首都サンホセのパナマ大使館前で同日、市民が「先住民弾圧」に抗議した。