2012年6月1日金曜日

パラグアイ大統領がアジア歴訪終える

▽▼▽パラグアイのフェルナンド・ルーゴ大統領は5月29日からの日本公式訪問を終え、6月1日帰国の途に就いた。大統領は5月17日パラグアイを出発し、20日台湾の馬英九総統の2期目の就任式に出席した後、インド、タイ、韓国を訪れていた。

▼野田首相は30日の首脳会談で、東日本大震災時、パラグアイ政府が同国産大豆で作った豆腐100万丁を贈ってくれたことに感謝の意を表明した。会談では、パラグアイの中小農家に日本が技術支援する案件などが話し合われた。天皇も同日、同じ件で謝意を表明した。

▽日本側は、パラグアイのエンカルナシオン・シウダデルエステ両市間を結ぶ147kmの自動車道建設のため2億1600万ドルの借款を供与することにしており、パラグアイ国会の承認待ち。日本の製鉄および自動車部品製造会社がパラグアイに進出する案件も話し合われた。

▼大統領は日比谷の日本記者クラブで会見し、「外資の国有化は絶対にしない。農牧業生産を倍増、3倍増するため、投資を仰ぎたい」と強調した。

▽パラグアイの昨年の対日貿易は、輸出が農産品を中心に5600万ドル、輸入が工業製品など1億500万ドルだった。大統領は、「不均衡を是正するには、牛肉を輸入してくれるといい。わが国には人口の倍の1300頭の牛がいる」と述べた。大統領はまた、日本が将来メルコスールと通商協定を結ぶ可能性があると指摘した。

▼大統領は31日には京都を訪問した。パラグアイには日系人7000人がいる。