2012年8月20日月曜日

アサンジ問題でエクアドールを支持

☆南米諸国連合(ウナスール、12カ国加盟)は8月19日、エクアドール太平洋岸の都市グアヤキルで外相会議を開き、最終宣言で、ジュアリアン・アサンジ氏に亡命を認めたエクアドール政府を支持し連帯を表明した。同時にエクアドールと英政府に対し、打開のための対話を呼びかけた。

★ウナスールは、同地で18日開かれた米州ボリアリアーナ同盟(ALBA、8カ国加盟)の外相会議に続いて開かれた。19日の記者会見の場には、ウナスール域外のALBA加盟国であるキューバ、ニカラグア、カリブ英連邦3カ国の外相らも出席した。

☆最終宣言を読んだウナスールのアリー・ロドリゲス事務総長(ベネズエラ)は、英国に対し、「脅迫をやめて対話せよ」と訴えた。「脅迫」とは、エクアドールがアサンジに亡命を認めた直後に、「出国を阻止する」旨の通告がなされたことを意味する。

★エクアドールのリカルド・パティーニョ外相は、「エクアドールと英国の間の力の差は歴然としている。だが、道理は力を必要としない」と述べ、自国の正当性を強調した。

☆エクアドールのラファエル・コレア大統領は、ウナスールとALBAが一致して支持と連帯を表明したことについて感謝し、「大なる祖国=ラ米」の存在の尊さを指摘した。

★米州諸国機構(OEA、34カ国加盟)は24日ワシントンで、アサンジ亡命問題をめぐるエクアドールと英国の対立について協議する。ウナスールとALBAはグアヤキル会議の結果を踏まえ、アサンジの身柄確保を渇望している米国を牽制することになる。

☆一方、アサンジは19日、ロンドンのエクアドール大使館のバルコニーに姿を現し、米国に対し「ウィキリークス絡みの魔女狩りをやめよ」と呼びかけた。