2013年5月3日金曜日

「海への出口」めぐりボリビアとチリが国際司法裁で6月会合へ


 国際司法裁判所は5月2日、ボリビアが主張する「海への出口」問題をめぐり6月12日ハーグで、裁判所長官、ボリビアおよびチリの政府代表の三者が会談する、と発表した。審理日程を打ち合わせるのが目的という。

 ボリビアは4月24日、「海への出口」問題解決のためチリには交渉に応じる義務があるとする判断を同裁判所に仰いだ。裁判所は30日、ボリビアの主張を認め、3者会談を開くことを決めた。

 1879年の「太平洋戦争」に敗れたボリビアは、チリにアントファガスタ地域12万平方kmと400kmの海岸線を奪われた。以来「太平洋岸領土奪回」はボリビアの悲願となってきた。

 エボ・モラレス現大統領は特にこの問題で積極的に動いてきたが、ついに国際司法裁に持ち込むのに成功した。

 一方、11月に次期大統領選挙を控え政治の季節を迎えているチリのピニェーラ政権は、主権の絡む極めて厄介な問題を抱えることになった。