2013年5月26日日曜日

アフリカ連合(AU)が創設50周年を迎える


 アフリカ連合(AU)の創設50周年記念式典が5月25日、その本部のあるエティオピア首都アディスアベバで挙行された。1963年のこの日、アフリカ統一機構(OAU)として発足した。

 2002年にOAUからAUに移行したが、当時の主要な指導者はターボ・ムベキ南ア大統領、リビアのカダフィ大佐らだった。

 50年前に32カ国だった加盟国は現在、54ヵ国および、植民地状態を強いられている西サハラ。同地域を占領するモロッコは85年に脱退した。

 AUは欧州連合(EU)を模範とし、アフリカ統合を目指す。そのために武力紛争や独裁体制の根絶を志す。だが武力紛争が途絶えたことはなく、独裁政権も少なくない。

 式典では、AU議長ハイレマリアム・デサレン(エティオピア首相)が、「汎アフリカ主義とアフリカの再生」と題して講演した。これをテーマに25~26日、第21回AU首脳会議が開かれた。

 記念式典には、加盟国首脳、バン・キムン国連事務総長、コフィ・アナン同前総長、ジルマ・ルセフ伯大統領(ウナスール代表格)、フランソワ・オランド仏大統領(旧宗主国代表格)、ワン・ヤン中国副首相、ジョン・ケリー米国務長官らが出席した。

 式典では中国の「アフリカへの貢献」が称えられた。アフリカ開発会議(TICAD)で貢献してきた日本を名指ししての礼讃はなかった。
 
 ルセフ伯大統領は、アフリカ12カ国に対する計9億ドルの債権を放棄する方針を明らかにした。