2013年5月19日日曜日

国連が、仏領ポリネシアを植民地に再指定


 国連総会は5月17日、仏領ポリネシアを植民地に再指定し、同地域の自決権と独立権を認める決議案を可決した。ソロモン諸島、ナウル、ツヴァルが共同提案していた。これに反対するフランスは、投票不参加だった。

 フランス政府は、植民地と認定された仏領ポリネシアを1957年一方的に「海外領土」に組み込み、2004年「海外地域」に指定した。66~96年、域内のムルロア環礁を中心に核実験を繰り返した。被曝者がいまだに苦しんでいる。

 一方、仏領ポリネシアでは5月5日、自治議会の選挙が実施され、現状維持派が勝利し、同派のガストン・フロース(81)が任期5年の行政長官に就任した。オスカル・テマル前長官の率いる独立派の民主連合は野に下った。

 この日の国連総会採決では、英植民地フォークランド諸島をマルビーナス諸島と呼んで奪回を志すアルゼンチンが賛成し、英国は反対した。

 【私は3月、仏領ポリネシアの中心地タヒチ島パペーテで、当時のテマル長官の選挙運動を取材したが、仏諜報機関員に終始見張られていた。】