2013年12月30日月曜日

チリ軍政下の失踪者の家族が正義を求める


 ピノチェー軍政が犯した人道犯罪で「行方不明」となった犠牲者の遺族らが12月28日、チレ世論に、真実解明と正義(断罪)を訴えた。

 「逮捕失踪者家族会」(AFDD)のロレーナ・ピサーロ会長は、「ゴルペ(クーデター)からの40年は長い年月だ。民政移管から23年経ち、チレは真の民主時代になってもいいはずだ。その間に蓄積された人道問題の債務(解明不履行)は巨大だ」と前置き。

 「犯罪者は老齢であり、急がねば、ピノチェーのように完全無処罰のまま死なれてしまう」と指摘し、逮捕、裁判、断罪を急ぐよう求めた。

 軍政時代に市民ら約3250人が殺されたが、うち1192人は遺体がない「失踪者」。他に3万3000人が拷問された。