2014年2月6日木曜日

パナマ運河拡張工事が停止された、と運河庁発表

 パナマ運河庁(ACP)は2月5日、運河第3閘門水路建設工事が停止した、と発表した。工事を請け負ってきた西伊建設企業連合GUPCが昨年末、16億ドルの追加建設資金をACPに求めて始まった交渉が4日決裂したため。

 工事は来年6月完成を目指し、72%が終わっているという。パナマのリカルド・マルティネリ大統領は、パナマ人にACPの決定を支持し団結するよう呼び掛けた。また、工事はいずれにせよ予定期限までに完成させると述べ、別の建設会社に工事を引き継がせる可能性を示唆した。米国企業が噂に上っている。
 

 一方、GUPCは、工事停止を否定し、交渉を続ける用意がある、と表明した。だが、企業側筋は、問題がこじれれば国際法廷で裁かれることになり、決着まで何年もかかるし、パナマと運河の名声にも傷がつく、と、ACPを牽制している。

 当面の問題は工事が停止されれば建設作業員をはじめ1万人が職を失うことだ、とGUPCは指摘している。

 同企業集団は入札時、他の企業集団よりも安く提示し落札していた。それが裏目に出て資金不足に陥った、との見方が出ている。ACPは、契約を守れと言い続けてきた。