2014年6月25日水曜日

ピ-スボート被爆者使節団が横浜港で記者会見

 ピースボート「オーシャン・ドゥリーム」号は6月24日正午、横浜港に帰着した。港建物内での、乗船していた被爆者使節団8人の記者会見に立ち会った。共同通信と朝日新聞の横浜支局記者及び、環境問題などのフリーランサー高橋真樹が出席した。

 被爆者たちは、広島・長崎の被爆体験を語るだけでは駄目で、フランスの核実験によるムルロア環礁被曝者、福島原発被曝者などの問題と関連させて語り、併せて核兵器と原発の廃絶に向けた運動を展開する重要性を指摘した。

 被爆者には、演劇女優浜田あゆみ(高知県)と、大学生福岡奈緒(広島県)が同行した。浜田は、演劇や寸劇を通じて被爆・被曝の実態を語り継承する可能性が開けた、と強調した。福岡は、被爆者の体験談を基に若い4人の女性船客が「カンナの花」という歌を作詞・作曲した事実を紹介し、これも継承方法だと述べた。

 私たちは6月初め、タヒチのパペーテ港に面した海岸の緑地帯にある、ムルロア被曝記念碑を訪れ、被曝者らと意見を交換した。驚くなかれ、私たちの船がパペーテを去って間もなく、記念碑を撤去し、跡地にタヒチ自治権獲得記念碑を建てる案が急浮上したことを知った。
 

 急遽、船内では、その撤回を求める署名運動が始まった。この署名運動は、日本国内でも世界各地でも始められている。フランス政府と、保守のタヒチ自治政府が、被曝の歴史を消し去ろうと謀っているのだ。この策謀を受けて、被爆者の一人は、「フランスへの認識が変わった」と語った。
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 横浜中華街で高瀬夫妻と午食をとり、石川駅で別れた。これで70日に及んだ旅は終わった。