2014年7月16日水曜日

開銀・基金設置したBRICSに中国対米戦略が強く反映

 BRICS5カ国首脳は7月15日、ブラジル北東部のフォルタレーザ市で第6回首脳会議を開き、新開発銀行(NBD)と外貨準備基金の設立を決めた。

 NBDは本部を上海に置く。当初資本は500億ドルで、これを将来的に1000億ドルに増やす。発展途上諸国にとっての、世界銀行に替わる開銀の役割を担うのが目的。

 基金は元本1000億ドルで、中国410億ドル、露伯印各180億ドル、南アフリカ50億ドルを、それぞれ負担する。これは国際通貨基金(IMF)の代替役を担う。

 NBDと基金の設置には、米国の世界支配を打ち崩したい中国の戦略が色濃く反映されている。

 BRICS首脳陣は16日ブラジリアで、南米諸国連合(ウナスール)との首脳会議を開く。アルヘンティーナ、ウルグアイ、ボリビア、エクアドールなどの南米首脳が出席する見込み。

 17日には同市で、中国とラ米・カリブ諸国共同体(CELAC)の首脳会議が開かれる。CELACからは、首脳会議を今年開いたクーバ、次回開催国コスタ・リーカ、次次回開催国エクアドール、カリブ地域代表アンティグア・バブーダの4カ国首脳が出席を予定している。

 習近平主席は離伯後、亜国、ベネスエラ、クーバを歴訪する予定。