2014年8月8日金曜日

アルゼンチンが債務返済判決問題で国際司法裁に米国を提訴

 アルヘンティーナは8月7日、国際司法裁判所に米政府を提訴した。米法廷が亜国主権を侵害するのを許し、かつ、そのことによって亜国の対外債務再建策を妨害した、というのが理由。

 ハーグの同裁判所は、この訴訟が成立するには、米政府の同意が必要だと述べた。

 ニューヨークの米連邦裁判所判事トマス・グリエサは先ごろ、一部債権者の言い分を容れて、亜国政府に約16億ドルの債務返済を命じ、亜国の債務再建策に応じた債権者への支払いを停止させた。これにより、亜国に、不本意にも「債務返済不履行」状態が生じた。

 同判事はさらに8月6日、亜国政府が再建策に応じた債権者に支払うためニューヨーク銀行の口座に入れていた5億3900万ドルを差し押さえた。これを受けて亜国政府は、ハーグでの提訴に踏み切った。

 亜国によると、米国のNMLエリオットとアウレリウスの両「禿鷹ファンド」は2008年に亜国の不良債券を債権者から4800万ドル買い、その元本と利子の合計額として今、16億ドルの支払いを要求している。

 亜国のCFK大統領は、米政府が容認しなければ法廷審理はなく、判事の判決もなかった、として、米政府を訴えた。