2014年10月31日金曜日

国連総会が圧倒的多数でキューバ経済封鎖廃止に賛成

 国連総会は10月28日、米国による対キューバ経済封鎖に終止符を打つことを求める決議を賛成188、反対2、棄権3で可決した。1992年以来、連続23回可決された。拘束力はない。

 決議案はキューバのブルーノ・ロドリゲス外相が提出した。反対したのは米国とイスラエル。棄権はパラオ、マーシャル諸島、ミクロネシアの米自由連合3国だった。

 米国は1959年元日のキューバ革命直後、アイゼンハワー政権が経済封鎖を段階的に進め、次のケネディ政権が全面封鎖した。

 以来半世紀余り、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガン、ブッシュ父、クリントン、ブッシュ息子、オバーマの各政権が維持してきた。

 カーター、オバーマの民主党政権は対玖関係正常化を志したが、カーターの努力は実らなかった。ケネディもミサイル危機後、正常化を考えたが、発想して間もなく暗殺された。

 クーバ政府は、封鎖によりクーバが被った損害の総額は1兆1120億米ドルに上る、と発表している。

 今回もまた、米国の孤立が鮮明になった。

 オバーマ政権が対玖政策でどう動くかは、「中間選挙」の結果に左右される。なぜなら封鎖は連邦議会決議に依っており、行政府の意思だけでは廃止できないからだ。