2014年12月20日土曜日

オバーマ米大統領の新法署名にベネズエラ政府が反駁

 バラク・オバーマ米大統領は12月18日、米議会が10日可決したベネスエラ高官への査証発給停止、高官らの在米資産凍結を定めた新法に署名した。

 これに対し、ラファエル・ラミーレス外相は19日、ベネスエラはこの件を国際機関に諮ると述べ、ニコラース・マドゥーロ大統領がしかるべき措置をとる、と語った。

 マドゥーロは、米国はベネスエラに圧力をかけることで、変革を目指す地域の新機軸に影響を及ぼそうと企んでいる、とし、「米国は誤った進み方をしている」と批判した。

 大統領はまた、オバーマの新法署名と17日の米玖国交正常化合意は「相関関係にある」と指摘した。一方でクーバと仲直りすべく決断し、もう一方でベネスエラに内政干渉する両面戦略に出ている、と見ているわけだ。

 ベネスエラは2015年元日から2年間、国連安保理非常任理事国を務める。安保理の場で両国の論戦が展開されることになるだろう。

 米国がクーバとベネスエラの分断を図っているとの見方があるが、クーバはベネスエラ原油に深く依存しており、クーバ・ベネスエラ関係が米国に揺さぶられることはありそうもない。