2015年2月9日月曜日

メキシコ学生失踪事件で亜国チームが検察に異議表明

 メヒコの教員養成学校生43人強失踪事件を捜査している亜国の法人類学チーム(10人)は2月8日メヒコ市で、発見されたとされる遺骨類を学生たちのものと特定するのに十分な科学的根拠はなく、捜査を打ち切ることはできない、と表明した。

 ゲレロ州イグアラ市で昨年9月下旬発生した事件は、4カ月半経った今も解明されていない。同市近隣のコクーラ市のごみ捨て場で発見されたとされる遺骨類を基に、ヘスース・ムリージョ検事総長は1月27日、43人が殺害され焼かれて捨てられたことが証明されたとして、捜査打ち切りを示唆している。

 亜国チームは検察が遺骨類を発見したとしている日、連絡を受けておらず現場にいなかったとし、現場は一定期間保存されておらず、立ち入り自由の状態になっていた、と捜査に問題があったことを提起した。

 遺骨類の一部はウィーンに送られ、学生一人の身元が判明したと公表されている。だが他の42人の遺骨は依然不明のままであり、被害者の家族や人権団体は政府に捜査続行と事件の全貌解明を強く要求している。

 一方、検察庁は9日、我々の捜査結果に疑念を醸すもので到底受け入れられないと、亜国チームに抗議する声明を発表した。