2015年3月17日火曜日

オバーマ政権のキューバ・ベネズエラ分断工作が失敗

 玖米両国は3月16日ハバナで第3回国交正常化交渉を実施した。大使館開設が中心議題だったが、前2回と異なり、終了後の記者発表はなかった。ベネスエラ問題をめぐり対立したのが理由と見られている。

 オバーマ政権によるクーバとベネスエラを分断させる工作は失敗した、と言える。

 玖共産党機関紙グランマと共産主義青年同盟(UJC)機関紙「反逆青年」は16日、1面で「ベネスエラ・トドス・ソモス」(我々はみなベネスエラだ)という大見出しを掲げ、ベネスエラへの連帯を表明。オバーマ米政権のベネスエラへの敵対圧力を糾弾する玖政権党の意思を示した。

 ブルーノ・ロドリゲス玖外相も15日にカラカスを訪れ、ベネスエラに対するクーバの「絶対的支持」を打ち出している。

 玖女性連盟(FMC)も、オバーマ声明を、ラ米への干渉の新しい手口と非難。ハバナ市内にあるウーゴ・チャべス小学校ピオニールもベネスエラへの児童同士の連帯を表明した。

 対玖交渉に臨んだ米代表団からは、同盟国ベネスエラをめぐるクーバの厳しい対米態度に失望したとの声も出ているが、同時に、ベネスエラ問題は米玖交渉を左右するほどには影響しないとの判断も聞かれる。月末にも次回交渉がワシントンで開かれる見込み。

 一方、非同盟運動120カ国は16日国連で、オバーマ声明を糾弾した。ウルグアイ政権党・拡大戦線(FA)も同日、ラ米のいかなる国も米国にとって安保上の脅威にならないと反駁し、ベネスエラとの連帯を表した。

 この日、ラウール・カストロ玖国家評議会議長はハバナで、来訪した北朝鮮の李スヨン外相と会談した。年頭から韓国が国交樹立を求めて対玖接近している。それを横目に李外相は、朝玖関係強化を図るもようだ。

 ラウールの後継者ミゲル・ディアスカネル第1副議長は16日、ヨハネスブルクのANC本部で、ジェイコブ・ズマ南ア大統領と会談した。