2015年9月8日火曜日

チリに南米初の海洋観測所が設立さる

 チリ中南部のビオビオ州都コンセプシオンにこのほど、南米初の海洋観測所が設立された。「チレ海洋観測統合システム」(SIOOCH)で、海軍、コンセプシオン大学などが設立に参画した。

 コンセプシオン市は5年前の大地震の被災地で、これを教訓として観測所が開かれた。

 海洋レーダーから電磁波を海底に送り、その反射で異常を観測する。気象台とも連携し、津波、高潮、赤潮などの発生を予知するのが目的。地震予知にもある程度寄与する。

 別件だが、ピノチェー軍政期に、政治囚殺害で実験したサリンガス製造に関与していた科学者エウヘニオ・べリオスのウルグアイへの拉致と殺害に関わったアルトゥーロ・シルバ元陸軍大尉が4日逮捕された。逃亡中だった。

 シルバは、故独裁者アウグスト・ピノチェーと、右翼紙メルクリオの社主アスティン・エドヮーズの護衛隊長を務めていた。

 ベリオスは、軍政による要人暗殺事件について証言すべき立場にあったが、証言を怖れた軍部諜報機関はべリオスを1991年ウルグアイに連れ去り、95年殺害した。