2015年10月3日土曜日

ブラジル大統領が閣僚を39人から31人に減らす

 ブラジルのヂウマ・ルセフ大統領は10月2日、これまで39人いた閣僚を31人に減らすなど省庁を統廃合し、政府経費削減のための改革を断行した。官房長官、国防相などは交代した。

 併せて次官級30職位を廃止。合計3000幹部職位を減らした。閣僚の月給も10%削減。今回の措置で、政府経費は20%減ることになった。統廃合で、「女性・人種平等・人権省」が創設された。

 ブラジル経済は、中国経済の減速などにより勢いが止まり景気は低迷。財政赤字に苦しみ、大規模な汚職事件と相俟って、選挙民のルセフ支持は急速に落ちている。

 ルセフは、前任者で後見役のルーラの意見に沿って今回の人事を決行した。政権党PT(労働者党)の閣僚は減り、連立する保守政党・ブラジル民主運動党(PMDB)の閣僚が増えた。

 大統領は一方で、庶民用住宅建設、保健拡充などで成果を挙げてきたことを強調した。