2015年12月28日月曜日

ラテンアメリカで日韓慰安婦問題合意、広く報道さる

 ラ米メディアは12月28日、慰安婦問題をめぐる日韓合意を大きく報じた。日本に関する今年一番の報道ぶりで、集団自衛権関連法成立時をはるかに上回っている。「エスクラボス・セクスアレス」(性奴隷)という刺戟的な言葉が関心を呼んでいるかに見える。

 「第2次世界大戦時に日本軍に<性奴隷>になるのを強制された<ムヘレス・デ・コンフォルトゥ(慰安婦)>の問題で、日韓両国は歴史的合意に達した」と、通信社や新聞は一斉に伝えている。また、オバーマ米政権が、米国の同盟国である日韓両国に合意するよう圧力をかけた、とも報じている。

 ノティメックス(メヒコ通信)、プレンサ・ラティーナ(クーバ国営通信)、アンディーナ(ペルーアンデス通信)、亜国テラム通信、ラ米多国籍テレビ「テレスール」や各国主要紙は、独自電や、共同通信、スペインEFE通信、フランスAFP通信、韓国ヨンハップ通信、米AP通信、英ロイター通信などの配信記事を基に報じている。

 だが、ラ米人ジャーナリストによる分析記事や解説記事は28日朝刊段階では見当たらない。昼刊・夕刊段階では、韓国人元慰安婦生存者の発言や辿った運命を紹介する記事が目立った。