2016年1月11日月曜日

米政府がキューバ人医師亡命促進制度打ち切りを検討

 米政府が、在外勤務中のクーバ人医師らに米国亡命を促す政策を打ち切る検討に入った。Gブッシュ前政権は2006年、国務省を通じて「キューバ人医療専門家臨時入国許可制度」(CMPP)を始めた。

 クーバ政府が平和外交の柱として誇る「国際主義医療派遣団」を弱体化させる狙いで、これまで医師、看護師、医療技術者ら計7117人が同制度の下で米国に去った。2015年には1663人に達した。

 昨年7月の玖米国交再開後、関係改善が進んでおり、米政府はクーバ側からの強い批判と要望を受けて制度を廃止する方針を固めた。国務省筋が最近明らかにした。

 世界各地からの訪玖外交は隆盛を極めつつあり、今月3日には米ヴァージニア州のテリー・マコリフ知事が来訪、ロドリーゴ・マルミエルカ貿易外資相らと会談した。7日にはジーグマル・ガブリエル独副外相兼経済エネルギー相が、ミゲル・ディアスカネル第1副議長と会談した。

 また4~8日、欧州議会のジョヴァンニ・ピテーラ議員ら「社会主義・民主主義ブロック」議員団が来訪、ブルーノ・ロドリゲス外相、マルミエルカ貿易外資相、JRバラゲール共産党国際局長らと会談した。ピテーラ団長は、米国による対玖経済封鎖が第三国に科している罰金制度の廃止を欧州議会に提案する、と述べた。

 一方、クーバのラ米・カリブ諸国を主対象とする国際文化交流機関「アメリカス館」(カサ・デ・ラス・アメリカス)は8日、ホセ・ムヒーカ前ウルグアイ大統領が26日、同館主催の第57回文学賞授章式で講演すると明らかにした。