2016年6月2日木曜日

キューバ第1副議長ディアスカネルが広島訪問

 来日中のクーバ次期議長のミゲル・ディアス=カネル第1副議長は6月1日、広島の被爆地を訪ねた。被爆者の岡田恵美子79)、広島市長、原爆記念資料館長らに迎えられた。ディアスカネルは視察後、次のように語った。

「原爆投下は不要かつ、道徳的に正当化できない犯罪行為だった」

「この出来事は、人類が決して忘れてはならない歴史の一部である」

「クーバ政府は断固、平和と、核なき世界のために闘い続ける」

「抵抗力と、残虐行為を受けながら再生した努力において歴史的な広島市が受けたような苦しみを、いかなる人民も経験してはならない」

 第一副議長は資料館の芳名帖に、「生存し、再建し、人類が決して忘れてはならない尊厳を残した人々へ」と記した。

 また、2013年3月来館したフィデル・カストロ前議長が記した「この種の残虐行為が二度と繰り返されないように」を確認した。故エルネスト・チェ・ゲバラも1959年7月、広島を訪れている。

★ディアスカネル第1副議長は2日東京で安倍首相を表敬、会談した。副議長は、ラウール・カストロ議長からの安倍首相訪玖招待を伝えた。首相は、前向きに検討する、と応えた。

 会談では両国関係強化で一致。また、日本企業が進出しやすい環境づくりについて話し合った。副議長は、国連総会での経済封鎖廃棄決議で毎年、日本が賛成票を投じてきたことに謝意を表した。首相は、両国関係促進のため日玖友好議員連盟が果たしてきた役割を評価した。

 副議長はこの日、山崎正明参議員議長とも会談、日本電気(NEC)本社を訪れた。夜は、ホテルオークラでのクーバ大使館主催のパーティーに出席、在京クーババンドの演奏で歌い、ボンゴをたたき、夫人とサルサを踊った。

 すべて上手で、クーバ人らしさと、カストロ兄弟と異なる新世代の指導者であることを印象付けた。