2017年7月29日土曜日

 米政府は制憲議会(ANC)を否定しようと謀っている、とベネスエラ外相が非難▼反政府暴徒がメリダ州内で投票所を破壊▼スペイン元首相は国軍に決起を促す▼ペルー大統領が施政1周年演説

 ベネスエラのサムエル・モンカーダ外相は7月28日カラカスで記者会見し、米政府は国際法に違反して、ベネスエラの制憲議会(ANC)開設の正当性を否定しようとしている、と糾弾した。「この策謀にCIAも加担している」と指摘した。

 米政府と連携している反政府勢力の中核である保守・右翼野党連合MUDは、30日に予定されるANC議員選挙を阻止するため全国各地で妨害工作を展開中。西部のメリダ州トバルでは、MUDの別働隊である覆面暴徒約150人が投票所を襲撃、投票用紙、投票箱、機器類などを破壊し、燃やした。

 ニコラース・マドゥーロ大統領のチャベス派政権は8月1日まで街頭行動を禁止しているが、MUDはお構いなし。30日には、全国の主要道路を封鎖する、と28日発表した。検察庁は、4月初めから昨27日までの、反政府勢力の暴動や抗議行動に関連する死者は113人に達した、と発表した。

 ジュネーヴの国連人権高等弁務官事務所は、ANC議員選挙の投票は義務的であってはならない、とベネスエラ政府に注文を付けた。

 スペインのフェリーペ・ゴンサレス元首相は最近、ベネスエラ国軍が政府に不服従の態度をとっても、現在の状況から正当化されると述べた。暗にゴルペ(クーデター) を国軍に呼び掛けた発言として、ゴンサレスは非難されている。1980年代から90年代にかけてスペイン民主化の旗頭だったゴンサレスはすっかり右翼化し、旧日の面影はない。

 ベネスエラ庶民・大衆は、長引く反政府勢力の街頭行動、とりわけ破壊活動に嫌悪感を募らせており、MUDに一時なびいた無党派層も離れつつある。MUDは、これに危機感を募らせているが、対処法がなく、投票日を前に別働隊を使って破壊活動を激化させている。

 この日28日は、故ウーゴ・チャベス前大統領の生誕63周年。チャベス廟のある「丘上の砦」では追悼式典が催された。チャベスの側近だった元陸軍将校ディオスダード・カベージョ政権党副党首は、「チャベスの思想と記憶を若い世代に引き継いでいかせる必要がある」と強調した。

▼ラ米短信   ◎PPKペルー大統領が施政1周年

 ペルーのペドロ=パブロ・クチンスキ大統領は7月28日(独立記念日)、施政1周年を迎え、国会で施政報告演説し、2018年の経済成長目標を4%とし、これによって貧困層が20・7%から15%に減り、極貧層も3・8%から1・5%になろ、と述べた。

 また施政最終年の2021年には、農村部の84%に上水道が行き届く、と公約した。